大晦日の行事として除夜の鐘と同様に代表的なのが「年越しそば」です。
昔からある行事ですが、現在50%以上の国民に浸透しているとてもポピュラーな文化です。
今回はこの年越しそばの食べ方について、「いつどのタイミングで食べるべきか」「どんな具材が縁起が良いとされているのか」など解説していきます。
年越しそばの概要
- 年越しそばとは:12月31日の晩、年越しの前にそばを食べる風習
- 年越しそばの歴史:200年以上(1814年以前からある)
- 年越しそばの意味:「細く長く生きる(健康長寿)」の願掛け、1年の厄災を断ち切る
- 年越しそばを食べる時間:「除夜の鐘」を聞きながら食べるのが一般的(明確な決まりはない)
- そばの種類:冷・温、ざるそば、かけそば、つけそば、など何でも良い
- そばの具材:一応縁起が良いとされるものがあるが、好きな具材で構わない
大晦日にそばを食べる風習を“年越しそば”と言いますが、
日本人の50%以上の人が行うほど文化に浸透している行事です。
実は1814年の「大坂繁花風土記」という書物に年越しそばの記述が残っており、
200年以上前からの歴史ある行事でもあるのです。
ただ、意外と何故食べるのか、どのように食べるのかということを意識する人は少ないのではないでしょうか。
年越しそばを食べる意味としては主に以下の2つが代表的です。
- 麺が細く長い⇒細く長く生きる⇒健康長寿
- 他の麺よりも切れやすい⇒1年の災厄を断ち切る
今回はこの年越しそばをどのように食べるべきなのか、
主にタイミングや具材について解説していきます。
年越しそばはいつ食べる?
年越しそばはいつ食べるのが正しいのか。
これについてはは明確に決まっているわけではありません。
朝食、昼食、夕食などに食べる家庭もあれば、
年が明けた元旦に食べる風習のある地域もあります。
ただ、最も一般的ななのは、
年明け前、“除夜の鐘を聞きながら食べる”というものです。
そもそも除夜の鐘は「108の煩悩を祓う、煩悩を旧年に捨てる」という意味があります。
「災厄を断ち切る」という意味で食べる年越しそばと似通っており、
煩悩と一緒に災厄を祓うイメージができるでしょう。
明確なルールがあるわけではないので、
都合の良い時間に食べても構いません。
ただし、特に理由が無ければ除夜の鐘を聞きながら食べてはいかがでしょうか。
ちなみに除夜の鐘の意味や108の意味について詳しく解説しています。
⇒「除夜の鐘」の意味や由来|108回鳴らす理由について解説 – 明日のネタ帳
年越しそばの具材について
そばといえば、温かいそば、冷たいそば、ざるそば、かけそば、つけそばなど、
色んな種類がありますが、これについても特に決まりはありません。
ただ、具材については一応は縁起が良いとされているものがあるので、
これを紹介します。
- ネギ:苦労を「ねぎ」らうという意味。
- エビ:「腰が曲がっている⇒腰が曲がるまで生きられる」ということから長寿のシンボルであり、年越しそばの意味とも合致する。
- ニシン:ニシン(二親)の卵(数の子)は数が多いことから子宝に恵まれるという意味。おせち料理の数の子も同様の理由で縁起が良いとされている。
- 油揚げ:お稲荷さん⇒商売繁盛⇒金運アップ
- 卵:黄身の黄色が金色、金運に通じている。
- とろろ昆布:『とろろこんぶ⇒よろこんぶ⇒喜ぶ』という語呂
- 鶏肉:ニワトリは年の一番初めに鳴く鳥であることから縁起が良いとされている。また、幸せを「とり」こむという意味もある。
定番の食材ばかりですが、
新年に向けての食材としてはぴったりなものが多いのです。
ただしそこまで重要なことではありませんし、
具材について年越しそばのきまりにはないので好きに食べても構いません。
縁起の悪い具材などはありませんからね。
あとがき
以上、年越しそばの食べ方について解説していきました。
年越しそばは日本において深く浸透している文化ですが、
厳格なものではなく、特にルールなどはないので食べ方については深く考えることはありません。
食べるタイミングやそばの種類・具材も決まりはなく人それぞれですからね。
日本のあらゆるところで色んな人が同時にそばを食べるということ、
その事自体を楽しむのが年越しそばの醍醐味ではないでしょうか。
ちなみに、他にも「大晦日」の由来についても解説しているので、ぜひこちらもご覧ください。
⇒「大晦日」の名称の由来や行事の意味|除夜の鐘・年越しそばの理由