2019年は亥年!干支の「己亥」の特徴や意味について解説

2019年の干支は十二支で言うところの「亥年(いどし)」ですが、正確に干支を表すと「己亥(つちのと・い)」です。

干支は実生活において年以外にも「丑三つ時」や「土用丑の日」などの時間や暦などを表すこともありますが、一方で運勢や性格、相性などの占いなどにも使われます。

今回は2019年の干支「己亥」における特徴について解説していきます。

2019年は亥年で干支は己亥(つちのと・い)

2019年の十二支は亥年いどしです。動物で言うと“いのしし”ですね。

よく「今年の干支は亥年」という言い方をしますが、本来、干支は「十干じっかん」と「十二支」を組み合わせたものを指します。

  • 十干:きのえきのとひのえひのとつちのえつちのとかのえかのとみずのえみずのと
  • 十二支:子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥

これらは月や日にち、方角に割り当てられたりしますが、年についても1年毎に割り当てられています。

なので干支は亥年というよりも、『己亥(つちのと・い)』という方が正確です。

干支は十干と十二支の組み合わせ60通りあるため、干支は60年周期で循環します。

次に“亥年”になるのは12年後の2031年ですが、次に“己亥”になるのは60年後の2079年になるということです。実は還暦という概念はここから来ています。生まれた年の干支を再び迎える年です。

ちなみに、十干と十二支の組み合わせは一見10×12=120通りになりそうですが、十干と十二支はそれぞれ奇数番目同士、偶数番目同士にしかならないので、60通りなのです。

例えば、十干の1番目の「きのえ」は十二支の偶数番目である「牛(2)」「卯(4)」「巳(6)」などとは組になりません。

では続いて、今年の干支の己亥について、十二支の「亥」や十干の「己」の意味について解説していきます。

十二支の「亥」の意味・由来

十二支はあらゆる概念の指標となっていますが、亥についてまとめると以下の通り。

  • 時刻:21時~23時頃
  • 方角:北西よりやや北寄り(北から時計回りに330°)
  • 月:旧暦10月
  • 五行:
  • 陰陽:
  • シンボル:

動物の猪は後づけ

日本で十二支と言えば、ネズミ、ウシ、トラなどの12の動物を連想する人が多いと思いますが、元々は十二支に動物の意味はありません。

最初は、十干と十二支を合わせて日付を記録するのに使われていました。

そして、季節が月の満ち欠けを12回繰り返したら循環することから月に割り当てられたり、時刻、方位などを指すのに使われるようになったのです。

このように十二支はあらゆる概念の指標になっており、生活においても重要なものでした。

そのため、無学な民衆でもこれを覚えて使えるようになってもらうために馴染み深い動物が割り当てられたと言われています。

亥の意味

では『亥』は動物でなかったのなら、どういう意味があるのでしょうか。

亥は本来「閡」という字で、草木など植物の生命力がその内に閉じ込められている状態を指します。

そもそも十二支は植物の循環の様子を表しています。

亥の前後は『いぬ⇒亥⇒』となりますが、『戌』は本来『滅』で植物が枯れて土に帰る状態。『子』は『孳』で増えるという意味。子孫を増やそうと種となって力を蓄えている状態です。

この間に亥があるのです。

また動物の猪については、その肉に万病に効果があるとされており、無病息災の象徴でもあります。

十干の「己(つちのと)」の意味

つづいて十干の『己』の意味についてです。

  • 読み:つちのと(訓)、き(音)
  • 方角:中央
  • 五行:
  • 陰陽:

『紀』という字に通じ、植物が充分生長して形が整然としている状態を指します。『己』の3本の平行線にも「条理が整然としている状態」という意味があります。

そして十干も色んな概念に使われることが多いのですが、特に陰陽五行説が特に重要です。

陰陽五行説における「己」の意味

十干は陰陽五行説(陰陽思想+五行思想)がそれぞれ割り当てられており、それが運勢を占うのに使われたりします。

  • 陰陽思想全ての物事を「陰」「陽」の2つに分類する思想
  • 五行思想:万物が「木」「火」「土」「金」「水」の5種類の元素からなるという思想

十干はそれぞれ

  • 甲:きのえ=「木」の「兄(陽)」
  • 乙:きのと=「木」の「弟(陰)」
  • 丙:ひのえ=「火」の「兄(陽)」
  • 丁:ひのと=「火」の「弟(陰)」

というように五行思想+陰陽思想で構成されています。

それぞれ陰陽思想(2種)と五行思想(5種)の組み合わせの2×5の十干です。

己は「つちのと=土の弟(陰)」です。

今年の干支の「己亥(つちのとい)」の意味や特徴

最後に十干と十二支を合わせた干支『己亥』の意味や特徴について解説していきます。

陰陽五行説で2つを見た時、組み合わせにより「相生」「比和」「相剋」「相侮」「相乗」に分類され、お互いを強め合ったり弱め合ったりする関係性となります。

『己亥』の場合「土の陰」「水の陰」で“相克(そうこく)”という関係です。

相克:相手を打ち滅ぼして行く、陰の関係。

特に土剋水と言い、土が水を吸収してせき止めるイメージです。

あらゆる物事が相克・相生の関係によって成り立っています。

勉学や仕事、恋愛、健康などそれぞれが相互に関係しあいちょうどバランスが保たれているわけです。そのため一つのことがうまく行かなければ、それは他のことにも影響を及ぼしてとたんにバランスを崩してしまうかもしれません。

2019年はそれぞれの比重に気を配ってバランスを取るのが大事になるでしょう。

あとがき

以上、今年の干支『己亥』についての解説でした。

干支は色んなことに用いられ、方角や時刻などの実用的なものばかりでなく今回話したようにその年の特徴や性格・相性を占ったりするのに用いられたりもします。

興味があれば調べてみるといいでしょう。

ちなみに干支の覚え方などについても詳しくまとめています。

関連記事