夏至とは?地域ごとの風習や食べ物について解説

「夏至」は日照時間が最も長くなる日を指しますが、どういう日なのかよくわからない人は多いかと思います。

今回はこの夏至というのはそもそも何なのか、またこの日は各地域でどのような風習があり、どんな食べ物が食べられているのかなど、詳しく解説していきます。

夏至については話のネタにもしやすいので、ぜひ最後まで読んで頂ければなと思います。

夏至とは?

まず夏至について簡単に説明します。

地球は太陽の周りを1年かけて公転していますが、
地球と太陽の位置関係により定められている24の季節のことを“二十四節気”と言います。

360度を24分割するため、15度おき(約15日間隔)でそれぞれが定められています。

夏至はこの二十四節気のうちのひとつです。

ちょうど地軸の傾きと太陽の方向が重なる日が夏至と定められていますが、
これは年によって僅かにずれが生じるため、夏至の日にちは±1日の誤差が生じる年があります。

ちなみに2018年の夏至は6月21日

また地軸の傾きにより、夏至は北半球では最も日照時間が長く、
南半球では最も日照時間が短くなるという性質もあります。

詳しくはこちらをご覧ください。
【2018年】今年の夏至の日にちはいつ?意味や由来・日照時間について

各地の風習

続いて、夏至の日の風習についてご紹介していきます。

地域によっては夏至に特定の食べ物を食べる風習があるのですが、
これは昔は“田植えの時期”が関係します。

昭和三十年頃までは、田植えの最盛期が夏至~半夏生でしたが、
田植えが終わると食べ物を供えたり食べ物を食べる風習があったのです。

※半夏生(はんげしょう):夏至から11日目のこと

現在、田植えは3月に行われたり、5月に行われたり、
地域によって時期はバラバラです。

しかし、田植えが終わると各地特有の食べ物を食べるというよりも、
夏至の時期にその食べ物を食べるという風習が残っていることが多いです。

では、各地域ごとの食べ物をご紹介していきます。

関東・奈良

関東や奈良では、小麦ともち米を混ぜて作る「半夏生餅」を食べる風習があります。

「小麦餅」とも言われます。

当時は6月上旬に小麦が収穫されていたため、
旬なものを使った食べ物をお供えしてお米の収穫を祈願したとというのが由来です

関西

関西、特に大阪では夏至から半夏生にかけての時期に「タコ」を食べる風習があります。

この風習は、
「稲の根がタコの八本足のように、しっかり地面に張ること」
を祈願したことが由来です。

今では夏至というよりも7月初旬にタコの販売が盛んになるというのが一般的です。

京都

夏至の風習とは少し離れますが、
6月30日に京都では「水無月」という和菓子を食べる風習があります。

これは前述した田植えの豊作祈願という意味ではなく、
「夏越の祓」という神道の儀式に際した風習です。

ちなみに水無月とは、写真のように小豆を“ういろう”に乗せて三角形に切った和菓子です。

小豆は悪霊祓い、三角形は暑さを耐えるための氷を意味しています。

香川

香川県生麺事業協同組合は毎年7月2日頃の半夏生の日を「うどんの日」と定めています。

これは前述した田植えに関係するもので、
田植えが終わり、その労をねぎらうためにうどんが食べられていたのが由来です。

福井(大野市)

福井県の大野市には、半夏生の時期に「焼き鯖」を食べる風習があります。

これは江戸時代に大野藩の藩主が焼き鯖を農民に振る舞っていたという話が由来となっており、
現在も大野市を中心とする近郊では焼き鯖を食べる風習が残っているそうです。

あとがき

以上、夏至の概要や各地の夏至の風習についてでした。

地域ごとの古くからの風習は意外にも現在も残っているものが多く、
それぞれの特色が見られて面白いですね。

また、話の種にもしやすいので、
こういう地域のネタは知っておくと何かと重宝するのでおすすめです。

それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。