【2023年】文化の日はいつ?意味や由来の「明治節」についても解説

「自由と平和を愛し、文化をすすめる」

そういった趣旨のもと制定された11月の国民の祝日「文化の日」についてです。

11月は2つの祝日がありますが、1つ目の祝日ですね。

昔から定められている祝日の一つですが、そのルーツには深い由来があります。

今回は文化の日の日にちに加えて、制定の経緯や意味などを詳しく解説していきます。

2023年の文化の日

2023年の文化の日は『11月3日(木)』です。

国民の祝日はハッピーマンデー制度などで年によって日にちが異なるものもありますが、文化の日は毎年11月3日と決まっています。

では、この文化の日にはどういう意味や由来があるのか、制定の経緯について詳しく見ていきましょう。

文化の日の由来・制定の経緯について

日本国憲法が1946年11月3日に公布され、それにちなんで「11月3日は文化の日」と定められました。

制定されたのは2年後の1948年です。

また、日本国憲法が公布された日が11月3日であるのに対し、これが施行された日が5月3日で、この日は憲法記念日と定められいます。

  • 日本国憲法公布日文化の日(11月3日)
  • 日本国憲法施行日憲法記念日(5月3日)

しかしさかのぼれば、この11月3日という日にちにはより深い由来があります。

まとめると以下の通り。

  • 明治時代、明治天皇誕生日(旧暦9月22日)が「天長節」として祝日になる
  • 明治6年(1873年)の太陽暦への改暦に伴い、旧暦9月22日の祝日は新暦11月3日に換算され、新たに11月3日が天長節となる

※天長節:天皇誕生日による祝日

  • 1912年7月30日、明治天皇崩御に伴い「天長節」は大正天皇の誕生日8月31日になり、崩御した7月30日が「先帝祭」として祝日となる
  • 1926年(昭和元年)12月25日、大正天皇崩御に伴い、2つの祝日、天長節と先帝祭は変更されるが、近代日本を発展させた名君である明治天皇に関する祝日がなくなることが多くの人に惜しまれ請願運動にもなったため、11月3日を「明治節」として祝日と定められる
  • 1948年に明治節などの休日を定めた休日法「休日ニ関スル件」が廃止され、「国民の祝日に関する法律」が施行され、日本国憲法を公布した11月3日が「文化の日」となる

簡単にまとめると、文化の日ができるまでの1948年までは、11月3日は明治天皇の誕生日を記念した「天長節」や「明治節」として祝日と定められており、それ以降は日本国憲法公布を記念した「文化の日」と改められたということです。

日本国憲法を公布した“文化の日”と明治天皇の誕生日“明治節”は無関係に思えますが、実はそうではありません。

新たな休日法制定に伴い明治節が廃止されるため、意図的に11月3日に憲法を公布して明治天皇に関する祝日を残したと言われています。

つまり、表向きには日本国憲法公布が由来と言われますが、さらに掘り下げれば明治天皇に関する思いが大本にあるのです。

そのため、文化の日を「明治の日」に改称しようという働きもあります。

11月3日は『晴れの特異日』

11月3日は年間でも統計的に晴れになる日が多いと言われる“晴れの特異日”です。11月3日以外にも『1/16、3/14、6/1』がこれにあたります。

「年間数日しかない特別な日と文化の日が同じ日なのはなにか理由があるのでは・・・?」

と思う人も多いかもしれませんが、そうではなくただの偶然のようです。晴れる確率が高い日を文化の日に定めようというような意図で日にちが決められたわけではありません。

あくまで旧暦9月22日が新暦に換算されただけです。

ちなみに11月3日が晴れの特異日となるのは、秋晴れの影響によるものです。

秋晴れの時期はいつ?意味や挨拶状での使い方について解説

あとがき

以上、文化の日の日にちや由来・経緯についてでした。

今回の内容をまとめると以下のとおりです。

  • 文化の日は毎年11月3日
  • 由来は日本国憲法公布日で、施行された日の5月3日は憲法記念日
  • 元々は明治天皇の誕生日を祝う「明治節」だった
  • 明治節が廃止を惜しみ、11月3日に意図的に憲法を公布したと言われている

国民の祝日一つとってもそのルーツには深いものがありますね。