インフルエンザで「熱が出ない」「微熱」の場合もある!理由や見分け方について

インフルエンザの初期症状は多岐に渡りますが、中でも急な高熱は代表的な症状のため、風邪と見分ける上で重要になります。

しかし、高熱というのは必ず現れる症状ではなく、微熱で済む人や熱が出ない人も少なくありません。

今回は高熱が出ない場合の理由や、その場合のインフルエンザの見分け方について紹介します。

インフルエンザに感染しても熱が出ないor微熱の理由

インフルエンザに感染しても高熱が出ない場合は、
主に4つの理由が考えられます。

1.予防接種を受けた場合

インフルエンザの予防接種を受ければインフルエンザに感染しにくくなりますが、
それでも感染してしまうこともあります。

しかし、予防接種は症状の重症化を防ぐ効果もあるため、
万が一感染したとしても比較的軽い症状で済むのです。

このため感染時に熱が出ない、または微熱程度で済んだという場合があります。

2.解熱剤を服用した場合

高熱になる前に解熱剤を服用した場合、熱が出ないことがあります。

体調が悪くなり風邪かと思い、解熱成分が入った風邪薬を飲んでしまうことは珍しくありません。

もし心当たりがあるなら服用した風邪薬の成分をご確認下さい。

ちなみに、インフルエンザの高熱はウイルスを撃退するための人体の防衛機能なので、
それを無理矢理押さえ込む解熱剤の服用は本来控えるべきです。

また、解熱剤の成分の中にはインフルエンザ時に副作用のリスクを高めるものもあります。

できればインフルエンザの可能性があるなら、
解熱成分が含まれた風邪薬の服用は慎重に行いましょう。

3.インフルエンザB型に感染した場合

毎年冬に流行するインフルエンザはA型とB型があります。

12月~1月に流行するA型は全身症状とともに高熱が出るのが一般的ですが、
2月~3月に流行するB型は熱が出ないケースや微熱のケースが多いのです。

インフルエンザB型は症状が比較的軽く重症化しにくいのですが、
下痢や腹痛、嘔吐などの消化器系の症状が現れやすく、A型よりも完治まで長引きやすいという特徴があります。

各種インフルエンザの特徴についてはこちら。
インフルエンザの種類(A型・B型・C型)と症状や特徴の違い

4.加齢などで免疫力が弱っている場合

インフルエンザの際の高熱はウイルスが引き起こしている症状と思っている人は多いですが、
前述した通り、実際はウイルスを撃退するための人体の防衛機能です。

高熱はウイルスの増殖を防いだり、
ウイルスに対抗する白血球を活性化したりするためのものです。

しかし、加齢で免疫力や体力が衰えてくると、
防衛機能がしっかり働かず体温を上げることができなくなるのです。

熱が出ない時のインフルエンザの見分け方

熱が出ない時はどのようにインフルエンザを見分ければよいのでしょうか。

ポイントになるのは高熱以外の症状です。

インフルエンザは高熱だけでなくあらゆる症状が見られるものなので、
筋肉痛や倦怠感、頭痛、下痢、嘔吐、腹痛などの症状が現れたらインフルエンザを疑いましょう。

インフルエンザB型のため高熱が出ないというケースは、
「2月~3月の時期」ということや「下痢や嘔吐などの消化器系の症状が多い」などから判断して下さい。

インフルエンザの可能性がある場合に取るべき行動

高熱が出ていなくてもインフルエンザが疑わしい場合、
慎重に行動する必要があります。

インフルエンザだった場合、以下のことに注意する必要があります。

  • 飛沫感染や接触感染で他の人にうつさないようにする
  • 早めに抗インフルエンザ薬を飲むことで完治が早まる(48時間以内)
  • インフルエンザの検査でウイルスが検出できるのは発症から12時間程程経っている必要がある

まず一番に気をつけないといけないことが、
他の人へうつしてしまうことです。

インフルエンザウイルスは感染力が強いため、
感染者と話したり同じものを触れたり、最悪近くにいるだけでうつります。

できるだけ他の人と接触するのは避けてマスクを着用し、
感染者が触れる可能性があるものは頻繁に消毒しましょう。

そして、病院へ検査に行くタイミングも重要です。

最終的にはインフルエンザかどうかは病院で検査しないと分かりません。

そして抗インフルエンザ薬は早く服用するほどウイルスの増殖を抑えられるため、
症状が軽くなり完治も早まります。

しかし、ウイルスがある程度増殖しないときちんと検出できないため、
発症から12時間程度は経ってから病院へ行くというのも重要です。

インフルエンザかもしれないと思った時に取るべき行動をまとめると以下の通り。

インフルエンザが疑わしい場合の行動
  1. 他の人にうつさないように接触は控えてマスクを着用する
  2. 安静にする
  3. 症状があらわれてから12時間以上経ってから病院へ行く

あとがき

以上、インフルエンザで高熱が出ない理由やその場合の見分け方についてでした。

熱はインフルエンザの代表的な症状でもありますが、
熱がでないインフルエンザも珍しくないので油断してはいけません。

前述した通り、万が一を考え他の人にうつさないことを第一に行動し、
安静にして適切なタイミングで病院へ行くのが大事です。