冬に咳や痰、鼻水、喉の痛みなどの症状が出た場合、「インフルエンザにかかったのでは」と心配になるものです。
しかし、冬の時期はインフルエンザだけでなくただの風邪もひきやすく、症状が似ています。
そこで今回、呼吸器系の症状が出た時にインフルエンザなのか、風なのか見分ける方法について解説していきます。
インフルエンザと風邪の違い
インフルエンザと風邪の違いは以下の通りです。
風邪 | インフルエンザ | |
---|---|---|
症状の場所 | 喉や鼻 | 全身 |
具体的な症状 | せき、くしゃみ、鼻水 | 痛み、倦怠感、筋肉痛 |
呼吸器系の症状のタイミング | ひき始めとともにあらわれる | 発熱の後やや遅れてあらわれる |
体温 | 37~38℃ | 38℃以上 |
症状の進行 | 緩やか | 急速 |
完治までの期間 | 数日 | 1週間程度 |
呼吸器系の症状だけの場合は「風邪」の可能性が高い
インフルエンザの場合も咳や痰、鼻水、喉の痛みなど呼吸器系の症状が出ることもありますが、
大抵は熱が収まった時の二次症状として現れるものです。
12月~1月に流行するインフルエンザA型の初期症状は、
「急な高熱」「頭痛」や「倦怠感」「筋肉痛」などの全身症状が主です。
また、2月~3月頃に流行するインフルエンザB型の場合は高熱があらわれないので、
平熱や微熱でもインフルエンザの可能性を頭に入れておく必要がります。
インフルエンザB型の特徴としては、
「時期が2月~3月」「消化器系の症状」「最初は呼吸器系の症状が少ない」
などが代表的です。
詳しくはこちら
⇒インフルエンザの種類(A型・B型・C型)と症状や特徴の違い
いずれにしても呼吸器系の症状は出にくいため、
咳や痰、鼻水、喉の痛みが酷くても他の症状が見られない場合は風邪の可能性が高いです。
もちろん、インフルエンザの初期症状として呼吸器系の症状が現れる場合もあるため、
他の症状と合わせて判断するのが重要ということです。
呼吸器系の症状とともに急な高熱や全身症状が見られたらインフルエンザの可能性が高いでしょう。
症状が酷くなったら病院に行く
インフルエンザの場合は病院で検査や抗インフルエンザ薬の処方が必要ですが、
そうじゃなくても症状が酷い場合は別の病気の可能性もあるため病院へ行かないといけません。
ただし、症状が軽くインフルエンザの可能性が低い場合、
逆にインフルエンザをうつされるリスクもあるため慎重に判断する必要があります。
また、インフルエンザの場合でも発症から12時間未満のウイルスが少ない状態だと検査で陰性になりやすいのです。
呼吸器系の症状が現れてインフルエンザかもしれないと思っても、
まずは症状の経過を観察する必要があります。
症状があまりに酷い場合はすぐに病院へ行くべきですが、
そうでなければ単なる風邪の可能性が高いのでしばらく家で安静にして様子を見ましょう。
ちなみに、抗インフルエンザ薬は48時間以内に飲まないと効果が出にくいため、
インフルエンザかもしれないと思ったら症状を自覚してから12時間~48時間の間に病院へ行きましょう。
その他インフルエンザに関することはこちらにまとめています。
⇒インフルエンザの概要(初期症状・潜伏期間・感染予防・対策)