インフルエンザの熱が続く期間と対処法|経過に応じてやるべきこと

インフルエンザは種類によって熱が出ない場合もありますが、基本的に熱が感染のサインになったり、症状の経過を把握するのに使われます。

では、インフルエンザの辛い高熱は何日続くのか、発熱に応じてどのように対処すべきか。

今回はこれらのことを詳しく解説していきます。

インフルエンザ感染時の症状の経過

インフルエンザに感染して完治するまでにはいくつかの段階があります。

  1. インフルエンザ感染
    • 自覚症状はない
    • 潜伏期間は通常1~3日程度
    • この期間も他の人にうつる
  2. インフルエンザ発症(高熱+全身症状)
    • はじめて自覚症状があらわれる
    • 風邪との見分け方は「風邪:熱があっても38℃未満、呼吸器系症状が中心」「インフルエンザ:高熱+全身症状」
    • 期間は2~3日程度(抗インフルエンザ薬服用で1~2日)
    • インフルエンザA型ではなくB型の場合は高熱になりにくい
  3. 解熱+呼吸器系の症状
    • 熱が下がり全身症状もある程度おさまる
    • せき、くしゃみ、喉の痛みなど呼吸器系の症状があらわれる
    • 期間は1週間前後
  4. 完治

重要なのは以下の4点。

  • 「38℃以上」の場合、「呼吸器系症状が少なく全身症状が主」な場合は風邪ではなくインフルエンザの可能性大
  • 熱が出る数日前からインフルエンザに感染している
  • 熱が続くのは2~3日程度(抗インフルエンザ薬服用で1~2日)
  • 熱が下がってもインフルエンザは完治していない

インフルエンザの熱が下がるまでの対処法

それでは以上を踏まえた上でインフルエンザの熱が下がるまでにすべきことを説明していきます。

1.風邪ではなくインフルエンザであることを確認する

風邪とインフルエンザは混同しやすいので、
どちらにかかったのかをしっかり把握することが大事です。

風邪とインフルエンザでは対処法が異なりますからね。

基本的に風邪の場合は体温は平熱か微熱で呼吸器系症状がメインなのに対し、
インフルエンザの場合は体温は高熱で全身症状(頭痛、悪寒、倦怠感、筋肉痛など)がメインであるということを頭に入れておきましょう。

さらに詳しい解説はこちら。
「インフルエンザ」と「風邪」の症状や特徴の違い・見分け方

2.時間をおいて病院へ行く

本当にインフルエンザにかかったのかどうかを検査するため、
そして薬を処方してもらうために病院へ行きます。

ここで病院に行くタイミングというのが重要になります。

タイミングとしては、症状が発症してから12時間~48時間というのが目安です。

12時間というのは検査キットでウイルスが検出できるくらいウイルスが増殖するまでの時間、
48時間以内というのは抗インフルエンザ薬が効果的に作用するリミットです。

ただし、発症から時間をおかず熱が39℃を超えたり我慢できないほど症状がひどい場合は、
12時間経っていなくてもただちに病院へ行きましょう。

さらに詳しい解説はこちら。
⇒インフルエンザの検査方法|かかる時間や病院へ行くタイミングについて

3.薬を飲む

病院で処方された薬を医師の支持に従って飲むようにしましょう。

ちなみに、現在の抗インフルエンザ薬はインフルエンザウイルスを撃退するものではなく、
増殖を止めるのが主な目的です。

ウイルスの数は発症後48時間~72時間後にピークを迎えるので、
それまでに薬を服用することでピーク時のウイルスの数を抑えて完治を早めることができるのです。

これが48時間以内に薬を飲まないといけない理由です。

ちなみに市販の薬はインフルエンザウイルスに効果はないので、
完治を早める目的で使うことはできません。
副作用の危険性もあります。

ただし、熱や痛みが酷くて眠れないという場合などは、
症状を和らげるために「解熱剤」「鎮痛剤」が効果的です。

『アセトアミノフェン』単一成分で余計な成分が含まれていない薬や、
『麻黄湯』『葛根湯』という漢方などが挙げられます。

解熱剤を服用する場合はぜひこちらでご確認下さい。
インフルエンザ時に使える解熱剤の種類&危険な市販薬一覧

4.水分・栄養をしっかり摂る

インフルエンザにかかると発汗や嘔吐、下痢などで大量の水分を排出するため水分補給、
体の免疫力を高めるために栄養摂取が重要になります。

具体的にどういった飲み物で水分補給すべきか、
どういった栄養をどういった食品で摂るべきかということは以下の記事に詳しくまとめています。

インフルエンザに感染した際に摂るべき食事&飲み物一覧

5.しっかり休む

薬を飲んで水分、栄養を摂ったら後はしっかり休むことしかできません。

眠れなくても体を動かさず布団の中で安静にしておくことが大事です。

あとがき

以上、インフルエンザの熱が下がるまでの期間やその期間の対処法についてでした。

インフルエンザの高熱が出ている期間は辛く大変ですが、
できることはそんなに多くないので焦らずやるべきことをしっかりやるのが大事です。

薬も大事ですが、自然治癒が主なので栄養・休養は怠らないようにしましょう。