インフルエンザの種類(A型・B型・C型)と症状や特徴の違い

インフルエンザには、『A型』、『B型』、『C型』などの種類があります。

よく耳にすると思いますが、これらについて詳しく知っている人は中々いません。

そこで、これらは何が違うのか?どのような症状があるのか?そもそも何を指しているのか?など、インフルエンザの種類について詳しく説明していきます。

各種インフルエンザと風邪の特徴比較

A型B型C型風邪
時期12月~1月が多い2月~3月が多い年中年中
主な症状全身症状(頭痛・悪寒・筋肉痛・倦怠感)消化器系症状(下痢・嘔吐)呼吸器系症状(鼻水、くしゃみ、咳)呼吸器系症状(鼻水、くしゃみ、咳)
発熱38℃以上平熱や微熱の場合が多い平熱や微熱の場合が多い平熱や微熱の場合が多い
完治までの期間1週間前後1週間~10日1週間前後平均1週間弱
ウイルスの種類144種類2種類1種類200種類以上
感染する生き物人・鳥・豚・馬など人が中心あらゆる生き物

A型とB型の違い

冬に猛威を振るうインフルエンザはA型とB型ですが、
これらの違いのうち分かりやすいのは時期症状です。

A型とB型は同様に冬場に流行しますが、
時期はずれ込むため同時に感染することはほとんどありません。(ごくまれに同時に感染することもある)

多少時期は前後しますが、
毎年12月~1月がA型2月~3月がB型のインフルエンザが流行します。

そして、A型は高熱+全身症状B型は微熱や平熱(高熱の場合もある)+消化器系症状です。

症状はA型よりもB型のほうが軽めの場合が多いですが、
一方で長引きやすいというのも特徴です。

インフルエンザと風邪の違い

インフルエンザと風邪を見分けることはインフルエンザ対策において重要になります。

ポイントとなるのは発症した時期体温症状の種類です。

基本的にA型インフルエンザを風邪と見分けるのは、
「高熱」や「全身症状」、「最初は呼吸器系の症状が少ない」など分かりやすいのですが、
B型インフルエンザは熱が出ないことがあるので少しややこしくなります。

熱が出なくても
「時期が2月~3月」「消化器系の症状」「最初は呼吸器系の症状が少ない」
という場合はB型インフルエンザの可能性が高いので頭に入れておきましょう。

詳しくはこちらをご覧ください。
「インフルエンザ」と「風邪」の症状や特徴の違い・見分け方

『A型』『B型』『C型』それぞれの特徴

続いて、それぞれの型の特徴について詳細に説明します。

インフルエンザA型

A

インフルエンザA型は最も一般的な種類で、
『インフルエンザ』という言葉で連想するのは大抵がこのインフルエンザA型です。

感染力が強いため、世界的に流行しやすい特徴があります。

唯一、人だけではなく他の鳥・豚・馬などにも感染するインフルエンザで、
よく話題に上がる『鳥インフルエンザ』も、このインフルエンザA型に分類されます。

ウイルス内部で多様に変異するため、
様々な種類のものが存在しその数144種類。

ただし、人に感染するのはその中の一部のみです。

以下に、インフルエンザA型の特徴をまとめます。

  • 感染する生き物:人・鳥・豚・馬など
  • 種類:144種類
  • 時期:冬場(12月~1月が多い)
  • 症状:38度を超える高熱、全身の症状
  • 解熱にかかる時間:1日程度

インフルエンザB型

インフルエンザB型

インフルエンザB型は、人のみに感染するインフルエンザです。

感染力は強いものの、高熱にはなりくく、
免疫を持った人が多いためA型ほど流行になることはありません。

ただし、自覚しにくい上に、体内にウイルスが残留する期間が長いため、
身近な人に移してしまう可能性が懸念されます。

また、A型よりも解熱に時間がかかるというのも厄介な点です。

以下にインフルエンザB型の特徴をまとめます。

  • 感染する生き物:人
  • 種類:2種類
  • 時期:冬場(2月~3月が多い)
  • 症状:消化器系の症状
  • 解熱にかかる時間:1日半~2日

インフルエンザC型

インフルエンザC型

インフルエンザC型もまた、人のみに感染するインフルエンザです。

他のインフルエンザとの違いとして、
A型、B型が季節性インフルエンザなのに対し、
C型は通年性のインフルエンザという事が挙げられます。

C型にかかるのは、免疫力が弱い5歳以下の子供がほとんどです。

大人にはあまり感染せず、
感染したとしてもインフルエンザと認識せずに風邪と間違える程度。

C型は感染力の弱さや、症状の気付きにくさから、
流行することはほとんどありません。

さらに、免疫はほぼ一生持続するため、
人生で2回かかることはほとんどありません。

話題に上がることが少ないインフルエンザです。

  • 感染する生き物:人
  • 種類:1種類
  • 時期:通年
  • 症状:風邪程度、主に鼻水など鼻風邪のような症状
  • 免疫の持続:ほぼ一生(人生で2度罹ることは、ほとんどど無い)

今年一回インフルエンザにかかると、もうかかることはない!?

インフルエンザにかかると、
体内にインフルエンザウイルスの免疫ができ、免疫は1シーズンは持続します。

なので、
「一度インフルエンザにかかると、シーズンの残りはインフルエンザにかかることはない」
と思われがちです。

しかし、一度インフルエンザにかかったからといって気を抜いてはいけません。

一年で二回インフルエンザにかかることは十分考えられます。

確かに、インフルエンザにかかると免疫ができますが、
あくまで、かかったインフルエンザに対する免疫です。

A型のインフルエンザにかかって免疫ができても、
B型に対する免疫はないのでB型に感染することは十分ありえます。

シーズン中は最後まで気を抜かないのが大切です。

あとがき

以上、インフルエンザの『A型』『B型』『C型』の特徴や症状の違いについてでした。

色々な違いが分かってもらえたかと思いますが、
基本的に予防法はどれも同じで、生活習慣や手洗いうがいなどの対策が重要です。

是非こちらの記事を参考にインフルエンザの予防法を見なおしてみてください。
インフルエンザの概要(初期症状・潜伏期間・予防法)