丑三つ時とは何時?幽霊が出る不吉な時間と言われている理由

幽霊が出る不吉な時間帯として「丑三つ時」という言葉が昔から使われてきましたが、丑三つ時が何時に当たるのか知らない人も多いと思います。

また、なぜ丑三つ時が不吉な時間と言われるのでしょうか。

今回、この丑三つ時という時間について詳しく説明していきます。

丑三つ時は何時?

丑三つ時は『午前2時~2時30分』の30分間の時間のことを指します。

丑の刻(時)というのは午前1時~午前3時の2時間のこと。

その2時間を4等分して
一つ時、二つ時、三つ時、四つ時とした時の三番目を丑三つ時と言うので、
2時~2時30分が丑三つ時に当たるということです。

  • 丑一つ時:1時~1時30分
  • 丑二つ時:1時30分~2時
  • 丑三つ時:2時~2時30分
  • 丑四つ時:2時30分~3時

「丑」は十二支の丑

丑三つ時の『丑』は、
十二支【子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)…】の丑を指します。

十二支といえば「今年の干支」と言うように
1年毎に定められた干支をイメージするかもしれませんが、
その他にも方角、さらに時間を表すのにも用いられるのです。

ちなみにうなぎを食べる日で有名な“土用の丑の日”は、
1日おきに定められている十二支において、十二日毎に訪れる「丑の日」のことを指しています。

詳細:【土用の丑の日とは】2017年はいつ?ウナギを食べる意味や由来をご紹介

このように、十二支には日本の文化において様々な意味合いがあるのです。

丑三つ時に幽霊が出ると言われている理由

「草木も眠る丑三つ時」とは、
丑三つ時が人だけでなく草木までもが眠ったかのように静かになることを例えたことばです。

静まり返った不気味な様相から、この世とは別の世界と繋がることを連想させ、
そこから幽霊や化物が出る時間帯と言われるようになりました。

昔から怪談や落語などで、
幽霊が出る不気味な時間を表すのに「丑三つ時」という言葉が使われてきました。

明確な起源は分かっていませんが、
「丑」や「丑三つ時」に関しては不吉なもの、怪談話と関連付けられていたことから、
現代でも「丑三つ時=幽霊が出る」という名残りがあるのです。

また、陰陽道において十二支で方角で表した時、
『丑寅(うしとら)』、つまり北東“鬼門”として鬼や幽霊が出やすい不吉な方角とされてきました。

これも丑が不吉と言われている理由の一つです。

そして丑三つ時の例として最も代表的なのが、『丑の刻参り』です。

丑の刻参り

怪談物の漫画やテレビでもよく取り上げられる丑の刻参りです。

山の中を白衣を着て頭に蝋燭をつけた女性が、木に藁人形を打ち込んでいる、
そんなシーンが切り抜かれることはよくありますね。

丑の刻参りは、
「丑の刻に神社の木に呪いたい相手を見立てた藁人形を釘で打ち付ける」という呪術です。

このように、丑の刻は昔から幽霊や不吉なものと関連付けられることがよくあるのです。

あとがき

以上、丑三つ時の意味を解説していきました。

まとめると以下のとおりです。

  • 丑三つ時は午前2時~2時30分
  • 「丑」は十二支の一つ
  • 十二支は年だけではなく、日や方角、時間にも使われる
  • 丑三つ時は昔から幽霊が出る不吉な時間と言われてきた
  • 丑の刻参りがその代表

それでは最後までありがとうございました。